深く、深く掘りすすめ!〈ちきゅう〉


『深く、深く堀りすすめ! 〈ちきゅう〉 世界にほこる地球深部探査船の秘密』

山本省三  絵・友永たろ  くもん出版 1400円+税

tikyuu

私たちは当たり前のこととして、地球に暮らしていて、

地球の構造や動きがどうなっているのか、わかっていないことが多くあるということを、

わかっていないのかもしれません。


本書の一番の魅力は、地球のなぞにせまる、おもしろさを教えてくれることです。


地球は3層構造で、まず地殻があり、その下にマントルがあり、中心に核があります。

といっても、これは理論上の話で、まだだれも内部を見たことも、行ったこともありません。

ものすごい圧力ととてつもない高温のため、人間が行くことができないからです。


それでも地球の中の様子を見たい、知りたい!

と作られたのが、地球深部探査船〈ちきゅう〉なのです。


といった導入から始まり、地球の内部を探る研究から、

〈ちきゅう〉に使われている高度な技術、

海底下で見つかる生物、

巨大地震の原因を探る研究などが、わかりやすく解説されます。


すべてが初めて知ることばかりで、おどろきの連続!

なかでもおどろいたのは、〈ちきゅう〉の調査により、

東日本大震災でなぜあれほどの大津波が起きたのかが、解明されたことでした。


自分が立っている足もとのことなのに、実はよくわかっていない。

この未知の世界に、踏みこもうとしていることに、わくわくします。


また、さまざまな壁にぶつかっても、研究者や技術者が知恵を出し合い、

突破口を見つけ出していく姿に感動しました。


地球の深部が解明されていくと、いまの地球の状態だけでなく、

地球誕生の詳細や、ずっと先の地球の姿まで予測できるようになるかも……。

ひょっとしたら、

人類が地球上に存在していられるのが、あとどのぐらいなのかも、予測できたりして……。


などと、いろいろな方向に想像がふくらみました。


限りない興味をひきだしてくれる科学の本です。























ari sasaki