めざせスペシャルオリンピックス・世界大会!


『めざせスペシャルオリンピックス・世界大会! がんばれ、自閉症の類くん』

沢田俊子 (文研出版)1300円+税

special

胸に染みるとか、そんな静かな感じでなく、

ドーンと胸をたたかれたような、衝撃と感動がありました。


発達障がいのひとつである自閉症。

自閉症の類くんは幼い頃、人と会話でコミュニケーションをとることができず、

感情を表すことや、みんなといっしょのこともできませんでした。


でも、地元の小学校でできた友だちといっしょに過ごすうちに、

類くんはどんどん成長していきます。


大好きな友だちと同じことがしたいと思った類くんの言葉に、

胸がしめつけられました。

「ぼくは、なぜ、じへいしょうなのですか?

ぼくが、いけない子どもだからですか?

ぼくは、てっちゃんといっしょがいいんです。

ぼく、もっともっといい子になります」


中学では、ひどいいじめを受けます。

「お母さん、ぼくは、生きてはいけない人なんですか?

友だちが、ぼくに死ねといってくれるのですが、

どうしたら死ねるのか、ぼくには、わかりません」


類くんがぶつかる壁は、生半可な壁ではありません。

けれども、家族や友だち、先生の応援をバネに、

その時その時の自分の持てる力を出し切って乗り越えて行くのです。


やがて、類くんは全国障がい者馬術大会で毎年のように優勝し、

スペシャルオリンピックス・世界大会に出る夢を持つようになります。


類くんは家族の支えがあり、いい友だちに恵まれ、乗馬とも出会えました。

けれども、やはり、それはすべて類くんが引き寄せたものだと思うのです。


本書を通して伝わってくる類くんの人柄。

人をまっすぐに信じ、努力を重ねる。

そんな類くんの姿を見たら、惹かれずにはいられないでしょう。


類くんはたくさんの人に支えられたけれども、

類くんのまっすぐな気持ちに支えられた人も多いはずです。


そもそも、だれでも得意なこととそうでないことがありますし、

ものごとの見方や受け止め方にもそれぞれくせがあって、万能ではありません。


自分の特性を把握し、できることを努力でのばしていける人は、

どれだけいるのでしょうか。


私も、類くんに倣いたい。

自分の特性を把握して、夢に向かっていきたいと思いを強くしました。


































ari sasaki