いのりの石


『いのりの石 ヒロシマ・平和ヘのいのり』

文/こやま峰子 絵/塚本やすし (フレーベル館) 1300円+税

33297477


主人公は、広島電鉄の敷石。

静かに人々の営みを見守っていたある日、

つきさすような光と、おそろしい風に襲われます。


なにがおきているのか、わからない。

身も心も裂けそうな、痛みを味わいます。


けれどもやがて、建物が建て直され、町に活気がもどってきました。

そして電車の敷石が交換されたとき、敷石たちは生まれ変わるのです。

平和を伝えるメッセンジャーとして……。


広島電鉄の話は、電鉄につとめる人や電車など、

いろいろな角度から掘り起こされ、発表されていますが、

敷石がメッセンジャーになったことは、知りませんでした。


この石に込められているのは、大きな愛です。

戦争の話をするときは、どうしても被害者の目線になりがちですが、

このお話はもっと広く大きなスケールで語られます。


母から子へ、子から孫へ。

日本の人から他国の人へ。


敷石の役目に、私たちがこれから目指すものがあると感じました。













ari sasaki