フラフラデイズ


『フラフラデイズ』

森川成美 作  つじむらあゆこ 絵 (文研出版) 1300円+税

fura

フラダンスにはまっているおばあちゃんのせいで、

すっかりハワイアン・ソングを覚えてしまったぼく。


学校では、ほかの国から来た同級生のお世話係のような立場になり、面倒に思う。


面倒なことを避けようとするうちに、

ぼくは春休みにフラダンスのフェスティバルに出るという

おばあちゃんについて、ハワイへ行くことになった。


ハワイでは時差にまいって、不機嫌に朝をむかえる。

そこで、おばあちゃんにふてくされてとった行動が、大変なことに!


目の前の嫌なことから逃れようとしてとった行動が、

次から次へと悪いことにつながっていくのは、だれもが思いあたることだろう。


ところが、重なったトラブルが、思いもしない方向に進み始める。

ぼくが知らなかった日本とハワイの歴史につながって……。


観光で訪れるハワイは、リゾート地としての華やかさを感じる。

けれども、本書ではちがう景色が見えてくる。


異国から来た者を見る、現地の人々のまなざし。

母国を出て異国で生きることの大変さ。


子どもらしい行動、心の動きで、

大事なことを受け止めて世界を広げていくぼくの姿に、胸が熱くなる。


現代は、国同士の距離感をどうとるべきか、むずかしい政治問題を抱えている。


それだけに、この物語から伝わってくる感覚を、

子どもたちに持ってもらいたいなあと思う。


個人レベルで大切なことは理屈じゃなく、もちろん排除でもなく、

こういうことだと、ストーリーが教えてくれる。















































ari sasaki