うふふ森のあららちゃん


『うふふ森のあららちゃん』

麻生かづこ/作 秋里信子/絵(国土社)1260円

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希望を持って……と言うのは簡単だけど、

落ち込んでいる時に、なかなかそんな明るい気持ちにはなれないもの。


じゃあ、どうしたらいいの?

その答えを、本書の主人公あららちゃんが教えてくれました。


うふふ森へ引っ越してきた、あらいぐまの あららちゃん。

新しい友達ができるのを楽しみに、森を散歩します。


でも、だれもいないのです。

冷たい風が吹いた時、なにかがいる気配がしましたが、

なにがいるのか、わかりません。


いつも静まり帰っている森の中で、あららちゃんはひとりぼっち。

心細くて、さみしくて、落ち込みそうなところですが、

あららちゃんはめげません。


しょげる前に、大好きなことをしてみます。

あららちゃんの大好きなこと。それは手をあらうこと。

ちゃぷちゃぷ洗っていると、楽しくなってきます。

楽しくなったら、自然と楽しいことが思い浮かびます。


「明日はきっと、だれかにあえる」


それから、友達に喜んでもらえることを考えて、やってみるのです。


無理にがんばろうなんて思わなくたっていい。

自分の大好きなことをして、まずは自分が元気になって。

それから、だれかが喜ぶことを考えてみるといいんじゃない?


今、この本が出版された意義を感じます。


小さな子が理解できる素直なストーリーですが、

詰まっているものは深いです。






ari sasaki