まなつのみみず


『まなつのみみず』

すとうあさえ・作 かつらこ・絵 (佼成出版社 1300円+税)

33125443


「みみずの しごとは いい つちを つくること」

東の畑に住む、にょろべえたちが元気にいい土をつくっていると、

西の畑に住む、友だちのにょろぞうたちに危機に陥っていることが、知らされます。


夏は、みみずたちにとって厳しい季節。

土の上に出れば、干からびて命を落としかねません。

さて、にょろべえたちは、どうやって友だちを助けるのでしょうか?


楽しいストーリーながら、みみずがどんな風に生き、どんな風に生き物の役に立っているのか、みみずの生態も自然と理解できます。


創作の視点からいうと、

「♪つちを たべて、うんうん、うんこ

 いいつち つくるぞ、うんうん、うんこ!」

というかけ声で、みみずたちの働きを端的に表す、

その表現方法がすごい!と、感服しました。


口に出して読むと、くすくす笑いがもれたり、

がんばれ!と一緒に応援する気持ちになったりしますから、

多人数に向けての読み語りに、おすすめです。

また、親子で絵をすみずみまで見るのも、おすすめです。


作者のすとうさんに聞いたところでは、

文にはないストーリーが、絵の中で秘かに展開しているとのこと。

表紙にも登場する、イケメンのみみず男子と、かわいいみみず女子の恋物語が

進行しているそうです。

絵を担当された、かつらこさんによる、かくしストーリーを追っていくのも、

この絵本の醍醐味のひとつです。


この絵本を読んだら、道ばたで見かけるみみずにも心を寄せるようになるでしょう。

干からびそうになっていたら、救出したくなるかも。






















ari sasaki