さよなら、ぼくのひみつ

『心といのちを守る5つの童話 さよなら、ぼくのひみつ』

漆原智良/編著、進藤かおる/画(国土社 1500円+税)

9784337113022


『心といのちを守る5つの童話 ぼくたちの勇気』に続く、2巻目。

本書も、子どもたちが抱える様々な問題をとりあげています。


①「やくそくの自転車」高森優芽/作

 友だちと自転車で競争をして、自分も友だちも大けがを負ってしまう。

 昨今、問題になっている自転車事故をとりあげた物語。

 どうルールを守り、自分も人の命も守っていくか。一人一人が意識しなければならないと、物語が教えてくれます。


②「さよなら、ぼくのひみつ」平松詩子/作

 虐待を受けていた子たちが勇気を出して、先生に相談する物語。

 どんなことをされても、子どもは親が好きで、ひたすら受け入れようとして……。

 読んでいると、心がチリチリと痛んでくる。

 まわりにいるだれかが気がつき、手をさしのべてあげなければ、と思いました。


③「いちご肌のふたり」井嶋敦子/作

 アトピーで肌ががさがさになっている女の子。

 フォークダンスで、好きな男の子と手をつなぐときの、せつない心情が描かれる。

 アトピーによって引っ込み思案になってしまう子がいると、知ることができ、

そういう気持ちに寄り添い、スキンケアの正しい知識を身につけることのできる物語。


④「幸福をよぶ鳥の絵」漆原智良/作

 発達障害、学習障害について、理解できる物語。

 みんなと同じようにできないことで、どんな気持ちになるのかが描かれる。

 できないことを指摘しつづけるのではなく、できることを伸ばし、できないことはまわりの人が支え、協力する。

 子どもだけでなく、大人の世界でもこうありたいと思いました。


⑤「作ろう! 安全マップ」あだちわかな/作

 子どもはダメだといわれることも、つい、やってしまう。

 今の気持ちだけで動いてしまうからでしょう。

 でも、日常生活に危険なことはあふれている。

 そのことに気がつけるよう、みんなで安全マップを作成するという流れが、

 すんなりと胸に入ってきました。


どのお話も、心にとめておいてほしいことばかり。

自分が危険にさらされているとき、友だちが危険にあいそうなとき、

本書の内容を思いだして、行動してほしいです。




ari sasaki