七頭の盲導犬と歩んできた道


『七頭の盲導犬と歩んできた道』

沢田俊子/著 野寺夕子/写真(学研教育出版)1260円

03179461_1


ルーティンな毎日を送っていると、気づかないうちに世界が狭くなり、物事の受け止め方も偏りがちになる。

たまには、違う角度からものを見ることも大切だと、本書を読んで思った。


本書の主人公は、幼い頃に失明した戸井美智子さん。

目が見えなくても、戸井さんは様々なことに興味を持ち、新しいことに挑戦していく。

だが、外出時は人の手を借りなければならないことに、心苦しさを感じていた。


そんな時に知ったのが、盲導犬の存在だ。

当時は盲導犬と暮らすことなど遠い夢物語だったが、やがて、大人になった戸井さんは日本初の女性盲導犬ユーザーとなる。

以来、45年にわたり、7頭の盲導犬と行動を共にしてきた。


戸井さんの歩みは、実に勇敢だ。

不安や迷いがあったとしても、踏み出すことを選んできた。

そして、行動によって人生をより豊かにしてきた。


作家の沢田さんは言う。

七頭の盲導犬との暮らしを振り替えった時、戸井さんは

「もし、盲導犬がいなかったら……、わたしは、自分らしく生きられなかったでしょうね」と答え、「もし、目が見えたら」とは言わなかった、と。


彼女の生き様は、私たちに多くのものを見せてくれる。

ari sasaki