ふでばこから空


『ふでばこから空』

北川チハル/作 よしざわけいこ/絵 (文研出版) 1200円+税

CCI20190510


ゆいのとなりの席のしろうくんは、授業がはじまると、

「えんぴつかして」「けしごむかして」

といってくる。

しろうくんは、ふでばこを持っている。

けど、「だいじだから」つかわない。

それには、理由があって……。


ふでばこをめぐる、ふたりのひみつ。

共通するひみつは、表面上のこと。

底にある、しろうくんが抱えるひみつと、

ゆいが抱えるひみつは、ちょっとちがいます。


ゆいが抱えるのは、小さな不思議。

しろうくんが抱えるのは、大きな後悔。

それに、おばあちゃんの思いやりといったすべてが、

ふでばこに詰まっているのです。


人と関わることで、気づき、成長できる。

たとえ、かなしい別れが待っていたとしても、

やはり、支えてくれるのは人だ、ということが、

それとなく伝わってくる、感動作です。












katuo,ari sasaki