ぼく、アーサー


『ぼく、アーサー』

井上こみち・文 堀川理万子・絵 (アリス館) 1400円+税

bokuarsar


盲導犬となったアーサーの一生を描く絵本。


お母さん犬から生まれて、パピーウォーカーに1年間ほどあずけられ、

訓練センターでの訓練を経て、適性試験に合格して盲導犬となる。

それから、ユーザーと訓練をして、ユーザーと暮らしはじめる……。


長文で説明されることが多い盲導犬の一生が、

絵本で簡潔にかつ、丁寧に描かれます。

この簡潔と丁寧を両立させたところが、すごい!


盲導犬は人間に強いられるのではなく、

人間にほめられること=喜ばれることに喜びを感じ、

楽しんで仕事をしているのがよくわかります。

そのうえ、単なる解説にとどまらない、物語の起伏に引きこまれました。


ユーザーのノリオさんが雪道で迷ってしまったときや、

アーサーがノリオさんを思う心情……。

ぐっとくるシーンがなんどもあります。


どこまでも人を信じ、ともに生きることを喜びとする盲導犬。

読む者の心をあたためてくれる一冊です。



katuo,ari sasaki