ぼくらのムササビ大作戦


『ぼくらのムササビ大作戦』

深山さくら/作 松成真理子/絵(国土社)1365円

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里山の生き物をテーマに描かれることが多い、

深山さくらさんの新作。


今回は、たった1本の木が伐採されるだけで、

生態系が変わってしまうかもしれない、

という太いテーマをとりあげています。


古木のイチョウの木が切られるという話に、

ムササビを思い出した友樹。


ムササビは大イチョウのてっぺんから、川と車道を越え、木ノ子山へと飛んでいったのです。

大イチョウが切られたら、ムササビはどうなるんだろう?


友樹は友だちといっしょに、ムササビについて調べ始めました。

このままでは、ムササビが生きていけなくなる!

そこで、友樹たちが起こした行動とは……。


なぞを解明していく過程、思い切った行動と、

子どもたちの勢いにぐいぐい引っ張られます。


そうして楽しく読み終えた後、はたと気づかされました。


意識していなくても、私たちのそばにはたくさんの生き物がいて、

同じ環境を共有しているんだと。


たまに遭遇するヤモリも、しょっちゅう威嚇してくるオナガドリも、

同じ地域で暮らすご近所さんなのですよね。


そのご近所さんがいなくなったら、やっぱり、さみしい。


たくさんのご近所さんと、この先もずっと共に生きていくために、

私たちが気がつかなくてはいけない問題があるのでしょう。



ari sasaki