さよなら、おばけ団地


『さよなら、おばけ団地』

藤重ヒカル/作  浜野史子/画 (福音館)1400円+税

obakedannti


桜が谷団地はとても古く、もうすぐ取り壊されることが決まっています。

この団地にはもうひとつ、「おばけ団地」という呼び名がありました。

団地がにぎわっていたころから、おばけやゆうれいのうわさがありましたから。

でも、実は、おばけやゆうれいよりも、もっと不思議なことが起きていたのです……。


いたはずの子たちがいなくなる現象、

給水塔に現れる黒マントの男、

植え込みからのびる白い手、

まぼろしの四号棟……。


どれも、わたしも子どものころに聞いたことがあるようなうわさ話で、

ドキドキしながら、読みました。

けれども、真相を知ると、ほわあと、心があたたかくなり、

しんみりした気持ちに。

この世界、好きだわあ。


大人が読んだら懐かしく、

子どもはハラハラしつつもわくわくして、最後にほっとするという、

子どもから、親、おじいちゃん、おばあちゃんまで楽しめるお話だと思います。


絵がまたストーリーの空気にぴったり。

ジャケ買いの本です。


katuo,ari sasaki