となりの猫又ジュリ


『となりの猫又ジュリ』

金治直美・作  はしもとえつよ・絵 (国土社)1300円+税

tonarinonekomata


主人公は生まれて4カ月のコーギーミックス犬のチャルこと、チャルダッシュ。

庭であそんでいたとき、白猫のジュリに会う。

この猫がなんとも不思議な力をもっていて……。


チャルとジュリが関わるのは、さまよう魂。

さまようことになってしまった理由が、

ちょっとおまぬけなものもいますが、それぞれに切ないのです。


そして、ジュリは何者か、なぜここにいるのか。

その理由がわかったとき、

胸がしめつけられるような思いになりました。


人間としてほかの命をどうあずかるかを考えさせられたり、

老いていく者として、死んだ後のことを思ったり、

ペットを飼うときの責任を痛感したり、

しんみりするものがありました。


たぶん、子どものときに読んだら、この物語の根底にあるものすべてはわからないでしょう。

でも、子どもは物語の深部を理屈ではなく、感覚で受けとめるので、

ずっと心に残る物語になるだろうなと思いました。


ジュリは大変だろうけど、

これからも生きものたちに寄りそってもらいたいです。



ari sasaki