天までひびけ! ドンドコ太鼓


『天までひびけ! ドンドコ太鼓』

麻生かづこ/作 山本省三/絵(国土社)1365円


こども太鼓の発表へ向けて、それぞれの思いが交差したり、

すれちがったりしていく物語。


小学4年生の女の子といえば、ちょうど友達関係がむずかしくなり始める頃。

昨日まで仲良しだと信じていたのが、今日はグループからはずれているように感じたり、

自分だけが知らない秘密の暗号みたいなので、他の子たちが会話をしているように感じたり。

そういえば、こんな感じだったなーと、思い出す。


作者の麻生さんの作品『あしたははれ曜日!』(そうえん社)も

同じく女の子の微妙な友情を描いた物語で、

やはり、女の子の心の動きに「そうそう」と共感してしまう。

麻生さんはこの頃の女の子の話を書くのが、とてもうまい。


さらに、今回の物語では音の表現にも注目してほしい。

音を文章で表すのはなかなかに難しいものだが、勢いにのってはじける感じや、

逆にのりきれなくて、バラバラになってしまう感じなどが、よくわかる。

しかも、太鼓を叩いている側として感じることができるのが、おもしろい。

太鼓を叩く感じって、きっと、こんな感じなのだろう。


さて、主人公と友達のすれちがった気持ちはどうなっていくか。

そこは、ぜひご一読を。


ari sasaki